プライドが高い=自分の限界を低く設定している
この前ピラティススタジオに、白くでデブいおっさんが来てた。
まあ、そういうお客さんは結構いる。
痩せるために来てる人多いしね。
でもその人、自分の体型を無視した真っ青なレオタードみたいなの着てて
(どこに売ってんだ?)、
ぶよぶよの体型がきっちり主張された格好してて、
すげーなおい、普通その体型だったら隠すだろうよ、
ってかなり注目して見てた。
で、さらに驚いたことにそのおっさん、
流暢な英語でピラティスのインストラクターに話しかけてた。
あ、外国の方なのね。日本人の顔してるけど。でもその青いレオタードは納得。
外国の方だからね。と思って聞いてた。
したら、もっと驚いたことに、なんとその美人インストラクターをナンパしおった!!
いやいやいや、もう全然誰がどう見ても釣り合いませんやん!
もちろんインストラクターも「I have a boyfriend」つって速攻フってましたけどね。
うわどういう神経してんのやろ、美人インストラクターもこんなおっさんにナンパされてショックやろうな。
「え、私と付き合えると思ったのかこのオヤジ。そんなに私低く見られてるのかしら。涙」とか
思うかもしれんやん。
うわうわうわ〜。痛いー。
って思ったけど。私はどうだろう。
たいていの人は、なんとなく落とせそうな見込みのある人にアプローチする。
自分のレベルをよく知り、相手のレベルを観察し見定めて「いけるかも」ギリギリのところまでなら頑張ってみる。頑張ってもちょっと上くらいまで。
プライドが高いほど、確実に落とせる異性に狙いを定める(潜在的に)。これ持論だけども。
自分のことを棚に上げて理想ばかり高くて、でもって自分からアプローチもしない、だからいつまでも恋人がいない、っていうのが世間の「プライドが高い人」のイメージだけど、私の考えはちょっと違う。
そういうのはプライドが高いというよりは、恋愛市場に参入すらできてない、実は恋愛を本音では求めてない人々だと思っている(自分も含まれるんだけど)。
少なくとも恋愛市場に足を踏み入れて(本当に恋人が欲しいと思っている人たち)の中で、高いプライドをもっている人は、自分の限界を低く定めて振られないように注意深く獲物を探す。でも、ピラティスおじさんは違うんだな。
自分のレベルとか関係ないし、自分が「あ、好き。この娘」と
思ったらすぐナンパするんだ。
いや実際のところ、このおっさん超エリートで金持ちなので自信に満ち溢れている男性なのかもしれないんだけどさ。
でも、容姿でしか勝負できないピラティススタジオでナンパしている時点でやっぱすごいのよ。向こう見ずなわけ。
こういう人たまにいる。友人にもいる。
恋愛じゃないけど会社とか学校で、自分のできる範囲を超えて、「あ、できます」って言っちゃう人。ちょっと、いやかなり高めに自分を売り込む人。
もちろんいつも勝てるわけではないけど、結構な割合で色々とモノにしている。
だし、高く売込んじゃったもんだから、必死で自分を高めてなんとかそのレベルによじ登っていく。
私の周辺で社長に成ったり有名になったりした人って、だいたいそんな感じ。言っちゃったもん勝ちみたいな人ばっかだな。
いや、そういう生き方を自分が出来るか、っていうと別の問題なんだけど。
だって、大変そうだもの。
いっつも全速力で走っている感じがするし、私はもっとゆっくり行きたいし(とかなんとか言い訳している割には、うらやましいと思っているのだけど)。
で、そういう人の特徴なんだけど一見プライド高そうに見えるんだけど、よく知ると意外とそうでもない。自己顕示欲は高いけど。
理想も高いけど、その理想に自分がなれることを知っている。
知っているって言っても「なんの根拠もなく」だけどね。
だから端から見ると、何言ってんだこいつ、みたいな。
ピラティスおじさん、みたいな。
って私らが陰で笑って馬鹿にしている間に、
着々と彼ら、彼女らはモノにしていくわけですよ。自分が描いた理想を。
ピラティスおじさんだって、あの調子じゃあ、別のところでも着々と綺麗な人を見つけてはナンパしていくだろうしね。
で、100人に声かけたら、もしかしたらすごい美人の一人や二人引っかかるんですよ。その中から選んで結婚するかもしれないんですよ。
私ときたら、自分のこと好きそうなそぶりを見せている人の中で最も自分の理想に近い人を、無理くり好きになって、アプローチしてみたりする程度。
で、あげく振られたら、「キー、あんたが好きって言うからなんとなく好きになってみたのに!本当は好きじゃないわ!あんたなんか!!きもいわー」って負け犬の遠吠えするだけ。
本気で好きなタイプとかにチャレンジする精神、どっか過去においてきただろ。
恋愛だけじゃないよ。人生すべてにおいて。
ピラティスおじさん、ある意味、ありがとう。